3か月で売れた507万本のうち、新作は2万本
セガサミーホールディングスの2027年3月期・第1四半期(2026年4〜6月)。フルゲームの販売本数は507万本だった。
その内訳が目を引く。
| 第1四半期 | 前年同期 | |
|---|---|---|
| 新作 | 2万本 | 61万本 |
| リピート(過去作) | 504万本 | 360万本 |
| 合計 | 507万本 | 421万本 |
**新作はわずか2万本。**売れた本数の99%以上が、過去に発売した作品だった。
過去作は前年の360万本から504万本へ増えている。全体でも421万本から507万本へ伸びた。過去作だけで数字を作った四半期である。
営業利益では、クレーンゲームと玩具が家庭用ゲームを上回った
差はもっとはっきり出ている。エンタテインメントコンテンツ事業の営業利益を分野別に見ると、こうなる。
| 分野 | 第1四半期 | 前年同期 |
|---|---|---|
| コンシューマ(家庭用ゲーム) | 13億円 | 52億円 |
| AM&TOY(クレーンゲーム・玩具) | 25億円 | 4億円 |
| 映像 | 9億円 | 14億円 |
**クレーンゲームと玩具が25億円、家庭用ゲームが13億円。**その差は約2倍だ。
1年前は逆だった。家庭用ゲーム52億円に対し、クレーンゲーム・玩具は4億円。1年で立場が入れ替わっている。
資料はAM&TOYについて「AM機器販売の好調により想定を上回って推移」と書いている。ゲームセンター向けの機器が売れた、という話だ。
弾は年明けに撃つ。会社がそう書いている
数字だけ見ると家庭用ゲームが失速したように映る。だが同じ資料の通期計画を見ると、話が変わる。
| 第1四半期 | 通期計画 | |
|---|---|---|
| フルゲーム販売本数(新作) | 2万本 | 645万本 |
| フルゲーム販売本数(合計) | 507万本 | 2,506万本 |
| コンシューマの営業利益 | 13億円 | 300億円 |
**新作の販売本数は、通期で645万本を見込んでいる。**第1四半期の2万本は、その300分の1にも満たない。コンシューマの営業利益も、13億円から通期300億円へ。
理由は資料に明記されている。**「今期主力タイトル発売に向けてマーケティング活動を開始」。**そして今後の見通しとして、フルゲームの主力新作タイトルが並ぶ。
- 『STRANGER THAN HEAVEN』(2027年1月15日)
- 『ペルソナ4 リバイバル』(2027年2月18日)
どちらも年明けだ。第1四半期に新作が2万本しかないのは当然で、この四半期はまだ1本も出していない。

2027年2月18日発売予定の『ペルソナ4 リバイバル』。画像はSteamストアの公開素材
編集部の見立て:新作待ちの四半期を、過去作と玩具が支えた
ここからは編集部の見方だ。
この四半期のセガは、新作を出さずに507万本を売った。過去作が前年の360万本から504万本へ伸び、クレーンゲームと玩具が25億円を稼いだ。新作という主砲を撃たない期間を、他の柱が支えた形になる。
一時的に見える数字ほど、その会社の底力が出る。主砲がなくても数字が作れるかどうかは、ラインアップが厚い会社にしかできないことだ。
そして年明けには『ペルソナ4 リバイバル』と『STRANGER THAN HEAVEN』が控えている。通期計画の新作645万本は、ここに賭けられている。
**支える四半期は終わり、次は撃つ四半期になる。**その答え合わせは2027年の年明けから始まる。
出典: セガサミーホールディングスが公開した決算説明資料(IRページ)。数値・スライド画像は同資料に基づく。
本記事はセガサミーホールディングスが公開した決算説明資料を基に、公開情報を要約・整理したものです。特定の金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。文責:山口修平(Quest Board編集責任者)。





