5ズウォティをどう分ける? 13歳が家計を背負う物語が無料配信開始

『The Laws of Probability』がSteamで配信を開始した。開発・パブリッシングはUnspoken。価格は無料、対応言語は英語とポーランド語(日本語字幕は未対応)で、ジャンルはインタラクティブフィクション・ビジュアルノベルに分類される短編作品だ。ストアページには、音楽と背景美術の一部にAI生成素材を使用している旨も開発者自身によって明記されている。

目覚まし時計と、キッチンに置かれた小銭

主人公は13歳の少年アダム。物語は朝のアラーム音から始まる。画面上部には「Exhaustion(疲労)」「Facade(虚勢)」「Shame(羞恥)」という3つのゲージと、所持金を示す「Wallet」が常時表示され、プレイヤーの選択がそのまま数値として積み上がっていく仕組みだ。

キッチンのテーブルには5ズウォティ硬貨と2ズウォティ硬貨が2枚、そして母親が書き残したメモが置かれている。恐竜柄のパジャマを着た弟のピョートルは戸口に立ち、袖で凍える指を隠しながら、アダムがこのわずかな金をどう分けるかをじっと待つ。プレイヤーは「弟に4ズウォティを渡す」か「自分の分として2ズウォティを取る」かを選ぶことになる。

教室の視線と、レジで足りない小銭

学級費の未払いを教師に名指しで指摘され、クラス中の視線を浴びる場面も描かれる。ここでは「嘘をついてごまかす」か「何も言えず黙り込む」かの選択を迫られ、FacadeとShameのゲージが目に見えて上昇していく。

物語が進むと、割引スーパーのレジで支払いが足りず、ノートとマーガリンを棚に戻してパンだけを残す場面に行き着く。この頃にはExhaustion・Facade・Shameの3ゲージが赤く点灯し、少年が背負う負荷が限界に近づいていることを示している。

実在する支援団体の物語がもとになっている

ストアページの「about the game」欄では、開発者自身の言葉で本作の背景が語られている。『The Laws of Probability』は、ポーランドの大手NGOの一つであるNoble Giftが支援してきた人々の実話をもとに構成された物語で、開発者は「日々ノンフィクションとして向き合う重さを、インタラクションの言語に翻訳する個人的な試み」だと説明している。ビデオゲーム文化への敬意を込めた作品だとも綴られている。

Unspoken

Unspoken

開発: Unspoken

発売中、価格は無料。感想はDiscordでも

『The Laws of Probability』は現在Steamで無料配信中。動作環境はWindows 10/11、Intel Core i3・AMD Ryzen 3以上、メモリ2GBとされており、比較的軽いスペックでも遊びやすい。プレイした感想や質問は、公式DiscordSteamコミュニティハブで共有できる。詳細と入手(無料)はSteamストアページで確認してほしい。