砂漠に沈んだ島国、その廃墟を歩く新作アドベンチャー

島国アストレルグの廃墟を舞台にしたアドベンチャー『Astrelght』がSteamで配信を開始した。開発を手がけるのはMystery Studios。ジャンルはアドベンチャー・インディー・プラットフォーマーに区分され、ストア上のタグには「探索」「シュール」「ストーリー重視」といった言葉が並んでいる。

公式の紹介文によれば、プレイヤーはこの島に眠る「キューブ」と呼ばれる存在の真実を探るべく、住人たちからの奇妙な依頼をこなしながら、荒廃した各所を巡っていくことになる。砂の広がる荒野の向こうにかすむ都市のシルエットが、まずその舞台の異様なスケール感を物語っている。

奇妙な依頼をこなし、正体不明の住人たちと出会う

道中で出会うのは、人間離れした姿の者ばかりだ。角と骨のような装飾をまとい、光る目だけをのぞかせる何者かが、廃墟の街へ向かって一人歩く姿も確認できる。何のために、何を目的にこの地を歩いているのか――そうした説明の乏しさそのものが、この作品の狙いなのだろう。

実際に会話が始まると、登場人物たちは一様に顔の造形を持たない不気味な姿で現れる。「Johan」と名乗る人物は「やあ!君にはきっと疑問がたくさんあって、答えはほとんどないはずだ」と語りかけてくる。この一言が示す通り、本作では明確な答えより先に、奇妙な状況と対面させられることの方が多いようだ。

一方で、レンチやハンマー、スプレー缶が雑然と積まれた作業台の場面も用意されている。住人からの依頼は必ずしも会話だけで完結するわけではなく、手を動かして何かを直したり、作ったりする作業も絡んでくるとみられる。

現実とシミュレーションの境界に仕掛けられた異変

公式の説明文には「現実とシミュレーションの間にあるシュールな世界」という一節がある。義手を持つ人物がネオンの灯る夜の摩天楼を見下ろす場面は、砂漠の廃墟とはまるで違う近未来的な光景で、この島が単純な一つの世界では終わらないことをうかがわせる。

かと思えば、輪郭がにじんだような柔らかい花木と青空だけが広がる、夢の中のような一枚も差し込まれる。彩度を落とした砂漠や無機質な都市の合間に、こうした現実感の薄い風景が挟まることで、「本当にここは現実なのか」という感覚を揺さぶってくる。

未来的な高層ビル群を歩くキャラクターの傍らには、犬の写真だけが貼られた看板がぽつんと立つ。壮大な世界観の中にふと紛れ込むこうした違和感の欠片が、「異変を調査する」という本作の核にあるゲームプレイを象徴している。

Mystery Studios

Mystery Studios

開発: Mystery Studios

号砲とともに始まる、マルチプレイの試練

「START」と書かれた巨大なゲートの下、顔の判別できない人影たちが光る足場の上に横一列に並ぶ。まるでレースの号砲を待つかのようなこの一枚は、公式紹介文にある「マルチプレイの試練を生き延びる」という要素を写したものだ。探索やストーリーだけでなく、他プレイヤーと競い合う場面も用意されているようだ。

配信情報

『Astrelght』はSteamストアページで配信中。価格は通常¥395のところ、7月9日まで20%オフの¥316で購入できる。対応言語は英語・スペイン語・ロシア語・ウクライナ語・タタール語・ポルトガル語・簡体中国語で、日本語には対応していない。配信が始まったばかりのため、現時点でユーザーレビューはまだ集まっていない。奇妙な依頼とキューブの謎が気になったら、まずはストアページのスクリーンショットから雰囲気を確かめてみてほしい。