世界累計流水20億元(約470億円)突破──基本プレイ無料の都市型RPG『NTE』

完美世界(Perfect World)が開発・運営する基本プレイ無料の都市型オープンワールドRPG『NTE: Neverness to Everness』(中国名『异环』、開発はHotta Studio)の世界累計売上高(流水)が、2026年8月18日時点で20億元(約470億円)を突破した。この数字は完美世界が2026年8月19日に発表した2026年半年度報告(中間決算)で明らかになったものだ。

『NTE』は2026年4月23日に中国本土でサービスを開始し、同月29日には世界180以上の国・地域でグローバル版がリリースされた。対応プラットフォームはPC・Android・iOS・Mac・HarmonyOS・PlayStation5の6種で、SteamとEpic Games Storeでも配信されている。

崩壊と再生が入り混じる都市を、仲間と駆け抜ける

本作は超自然的な現象によって姿を変えた都市を舞台に、探索とバトルを繰り広げる都市型オープンワールドRPG。崩れ落ちた建造物や不穏な赤い月が浮かぶ廃墟から、花が咲き誇る夜の郊外まで、ひとつの街の中に多彩な表情を持たせているのが特徴だ。

流星が尾を引く夜空の下、仲間と連れ立って歩くような穏やかな場面も用意されており、戦闘一辺倒ではない“暮らしの手触り”を感じさせる作りになっている。詳しい世界観やキャラクターは公式サイトで確認できる。

6月末から1か月半で、さらに百億円超を積み増し

グローバル版初日(4月29日)の売上高は1億元(約23億円)を突破。その後も勢いは衰えず、2026年6月30日時点の世界累計売上高は14億元(約335億円)に達していた。そこから8月18日までの約1か月半で、累計売上高はさらに約6億元(約141億円)積み上がったことになる。

累計流水20億元超のうち、公式チャンネル(公式PC+公式Android)が約6割を占めている点も特徴で、プラットフォーム手数料を介さない直接課金が収益を大きく下支えしている構図がうかがえる。

海外市場が牽引、日本・米国が上位に

海外展開では日本・米国が売上上位市場となっているほか、韓国でも想定以上の実績を記録しているという。個性豊かなキャラクターたちが登場する本作は、ビーチや繁華街といった街の日常風景から、緊迫した銃撃戦・剣戟までを行き来する振れ幅の大きさも、幅広い地域で受け入れられた要因のひとつとみられる。

激しいエフェクトが飛び交う近接戦闘シーンでは、複数のキャラクターが入り乱れて敵と切り結ぶ様子が確認でき、探索型オープンワールドでありながらアクション性の高い戦闘を志向していることが見て取れる。

決算は一時的な赤字、業績反映はQ3以降へ

完美世界の2026年上半期(1〜6月)連結業績は、売上高27.51億元(前年同期比25.47%減)、親会社株主に帰属する純損失1.18億元(前年同期は5.03億元の黒字)となり、赤字に転落した。

赤字の主因は、『NTE』のグローバル同時展開に伴うマーケティング・プロモーション費用が期中に一括計上される一方、プレイヤーの課金収入は利用期間に応じて按分計上されるという会計上のタイミングのズレによるもの。つまり先に広告費だけがまとまって費用に計上され、それに見合う収益は少しずつ後から積み上がっていく形で、ゲーム自体の人気低下による赤字ではない。完美世界は『NTE』の業績への貢献について、2026年第3四半期以降に段階的に決算へ反映されるとの見通しを示している。

背景:『幻塔』のHotta Studioが放つ新作

『NTE』は、『幻塔(Tower of Fantasy)』を手がけたHotta Studioの新作タイトルで、完美世界(Perfect World)が発売元を務める。基本プレイ無料でありながら世界規模で高水準の流水を記録している点は、同社にとって次の柱となる新作IPの登場を印象づける結果と言えるだろう。今後は決算面での貢献が本格化する第3四半期以降の動向にも注目が集まる。