国営放送の“検閲係”になる、風刺の効いた短編アドベンチャー

『ハッピープロパガンダ(HAPPY PROPAGANDA)』は、共産主義国家ヴェスナの国営放送局を舞台にしたシミュレーション寄りのアドベンチャー。プレイヤーは「放送監理官」となり、生配信のライブチャットに流れてくるコメントを承認するか削除するかを判断していく。開発・販売はNot a Dog。Steamストアページでは発売日が2026年10月27日と表記されており、日本では10月28日の配信として案内されている。
物語は全5日間の短編で、選択によってエンディングが分岐する。配信で取り上げる話題を選べるほか、新人キャスター「ハッピー・ルン」と、放送中だけでなく放送外でも言葉を交わすのが特徴だ。Steamのタグにはビジュアルノベル、政治シム、ディストピア、風刺、マルチエンディングなどが並んでいる。
検閲局の端末を覗き込む、赤く染まったUI

タイトル画面は、中央情報省・検閲局の「作戦管理」端末という体裁。左には「対象者記録 No.774」として頬杖をつくルネの姿が表示され、画面上部には「許可のない情報の持ち出しを禁ず」といった文言が流れ続ける。「はじめる」「つづきから」を選ぶこの画面からして、監視される側にも監視する側にもなる息苦しさが漂う。

ゲーム内のデスクトップには、メールソフト「LookOut」や配信用の「Studio774」「OBC」、案内役の「検閲くん」などのアイコンが並ぶ。受信箱に届いた「中央放送朝刊」には、人気キャスターのスマイル・ミミが長期療養に入ったこと、後任として18歳のハッピー・ルンが抜擢されたこと、革命記念パレードまで残り5日であることが記されている。5日間の物語がここから始まる、という導入だ。
ルンの初放送を、チャット欄から支える

配信画面では、赤い軍装風の衣装に黄色いリボンのルンが、マイクを握って「今日から『ハッピー・ルン』として担当します」と挨拶する。右側のパネルには、キャスターの本名や回線品質、配信プラットフォーム、配信BGMの選択欄が並び、放送の裏側を管理している感覚が味わえる。

放送中は、ルンの言葉に対して「よかった」「……」と返す選択肢が現れる。画面中央の検閲くんパネルには、チャットが流れるにつれて動く「安定度」と「世論不満率」のゲージが表示されており、視聴者の反応と上層部の評価に気を配りながら進めることになりそうだ。ルンの不安げな一言と、「万歳!」で埋まるコメント欄の対比も印象的だ。
「承認」か「検閲」か、一つの判断が放送を変える

業務の中心は、チャットの審査だ。画面では、検閲局が削除を指定した投稿に対し、「承認」か「検閲」かを選ぶ場面が示されている。案内役の検閲くんによると、承認すれば安定度は変わらず世論の不満が大きく下がる一方、指定を見逃すと査定が下がる。削除すれば査定は守れるが、世論の不満は上がるという。どちらを選んでも何かを失う設計で、ルンと過ごす5日間の空気に直結していくわけだ。
画面内の投稿は「療養って急だなあ。ミミさん先週まで普通に放送出てたのに」という素朴な疑問。その一言をどう扱うかで、局の中の立場も変わる。
価格・対応言語・サントラ情報
Steamでの価格は750円で、発売記念として20%オフの600円で購入できる(11月6日まで)。サウンドトラックは別売りのDLCで、価格は300円。対応言語は日本語、英語、ブラジルポルトガル語、ロシア語、簡体字中国語、繁体字中国語、韓国語の7つだ。ユーザーレビューは発売時点で45件が寄せられ、すべて肯定的な評価となっている。
最新情報や開発の動向は、Not a Dogの公式X(@NotaDog_stg)で確認できる。ディストピア風刺の物語に短時間で触れたい人は、割引期間のうちにストアページをのぞいてみてほしい。










