売上が届かない――制作サークルが政策の場で語った「デバンキング」
成人向けゲーム『ループトレイン』を手がける制作サークルMistilteinn(ミスティルテイン)が、海外Steamの売上を日本の銀行で受け取れない「デバンキング」問題と、成人向けコンテンツの制作を理由にした銀行口座の開設拒否問題について、議員と金融庁関係者に説明したことを公式Xで報告した。
デバンキングとは、取引のある金融機関から口座の利用や送金の受け取りを断られてしまう事態を指す。ゲーム制作者にとっては、作品が海外で売れても、その代金を手元に受け取れなくなるおそれがある深刻な問題だ。
約1年半、海外売上が受け取れなかった事例
同サークルは8月5日の投稿で、海外売上を約1年半にわたって受け取れていないと報告していた。その際、受け取れない売上に対しても納税の負担が生じ、苦慮していることも説明している。入ってこないお金に税金だけが先にかかるという構図が、制作者の経営を圧迫していたことになる。
この投稿は大きな反響を呼び、議員の栗下善行氏が8月の投稿を引用して、税制の狭間で起きている理不尽に政治が目を向けるべきだと発言した。参議院議員の山田太郎氏も、デバンキング問題について金融庁などからレクを受けたと発信している。
今回の説明と、これから
今回の報告では、Mistilteinnが議員と金融庁関係者に対し、海外売上の受け取り不能と口座開設拒否の両方の問題を説明したとされる。個別サークルの事例が、政策レベルの議論へ持ち込まれた形だ。
サークルは今後、各サークルが現状でできることをまとめるとしている。同様の問題に直面しうる制作者に向けた情報整理になるとみられ、具体的な内容や公開時期は、続報を待ちたい。
なお『ループトレイン』は2023年7月にリリースされた3D痴漢シミュレーションで、DLsiteの販売数は56,135本に達している(Game*Sparkの10月28日付報道による)。実績ある作品の制作者でさえ売上を受け取れなかったという事実が、この問題の重さを物語っている。最新の情報は、Mistilteinnの公式Xで確認してほしい。









