深夜の潜水艦から届く暗号、『False Echo』が姿を現した

インディースタジオRetromagineが、暗号解読と情報検閲をテーマにしたナラティブスリラー『False Echo』を正式発表した。舞台は1942年、架空の第二次世界大戦下にある大西洋の海中深く――そこに潜む秘密潜水艦だ。プレイヤーは体制側の軍に属する一員として、艦内に届く通信を日々処理していくことになる。Steamストアページは既に公開されており、ウィッシュリスト登録が可能。発表時点で登録数はおよそ65,000件に達していたという、静かな注目度の高さもうかがえる一本だ。

Obscuraを操り、「正しい」情報だけを通す

紹介動画

ゲームの中心にあるのは、暗号機「Obscura」を使った通信解読だ。画面右に映るローター(歯車)とケーブルを組み合わせて暗号を組み立て、届いた命令やメッセージの中身を明らかにしていく。しかし解読して終わりではない。ECHOと呼ばれるシステムを通し、その内容を「TRUE」か「FALSE」かに分類する判断まで求められるのが本作の核心だ。

厄介なのは、この検閲ルールが日によって変わり、時には命令同士が矛盾すること。何が「事実」かではなく、「体制が許容する真実」がどこにあるかを見極めなければならない。単なる作業ゲームではなく、プレイヤーの判断ひとつで会話が分岐し、複数のエンディングへとつながっていく設計も予告されている。

氷山の隙間、夕焼けの海面――張り詰めた密室の外側

浮上した潜水艦が氷山の間を進む場面や、茜色に染まる海面を滑る場面など、艦内の圧迫感とは対照的な開放的なカットも公開されている。狭い暗号室で息を潜める仕事の合間に、こうした海上の景色が挟まることで、物語に呼吸を与えているのが分かる。

「TRAITOR ONBOARD SUB 227」――船内に潜むスパイの影

公開スクリーンショットの一つには、国家保安機関から届いた「URGENT」の緊急通信が映し出されている。内容は「本艦にスパイが潜んでいる、調査せよ」というもの。日々のルーティンだったはずの暗号処理の合間に、こうした不穏な指令が割り込んでくる構成が、本作の緊張感を物語っている。誰を疑い、何を通信として上に報告するか――その判断も、プレイヤー自身に委ねられることになりそうだ。

一日の終わりに突きつけられる「正解率」

一日の勤務を終えると、その日の処理件数やタイプミスの回数、正解率、さらには規則違反への「警告」や「処罰」まで記録された報告書が表示される。この報告書には「Aleksej fon Grozni」という人物名が記された私的な戦時日記も併記されており、単なる採点画面ではなく、業務に追われる一人の人間の生活として描かれている点が興味深い。数字で管理される毎日の中に、確かに人の物語が息づいている。

本作はPC(Steam)向けにGameMaker Studioで開発が進められており、対応OSはWindows。発売時期は現時点で「Coming soon」とされ、正式な時期は明らかになっていない。Retromagineは『False Echo』のほかにも『IGNOBLE』『Exponent』『Botfestation』『Gospel Drift』『Squomb』といったタイトルを手がけるスタジオで、続報は公式X公式Discord公式YouTubeのほか、TikTokInstagramBlueskyでも随時発信されている。気になった人は、まずSteamのウィッシュリストに登録し、この潜水艦の続報を待っておきたい。

編集部