「デバンキング」とは?同人ゲーム開発者が明かした銀行の壁
同人ゲーム開発者のぬぷ竜氏(にゅう工房)が、2026年8月4日、自身のXアカウント(@nupuryu)で「Steamの売上を銀行に受取拒否された話」と題した投稿を公開し、Steamでの海外売上を国内銀行から受け取り拒否されたことを明らかにした。
こうした事例は「デバンキング」と呼ばれる。特定の業種や取引内容を理由に、金融機関が口座の利用や送金の受け入れを断る現象を指す言葉で、事業そのものは合法であっても対象になり得る点が問題視されている。
台湾パブリッシャー経由の送金が、審査の末に「受取拒否」に
投稿によれば、ぬぷ竜氏はSteamで販売する成人向けゲームの海外売上を、台湾のパブリッシャー経由の海外送金で楽天銀行口座に受け取ろうとした。その際、送金者との関係性や取引内容が分かる資料の提出を求められ、契約書などを提出したという。しかし最終的に、具体的な理由が開示されないまま入金そのものを拒否されたとしている。
入金されていないのに、納税義務だけが残る
ぬぷ竜氏が特に問題視しているのが税務面だ。売上が実際に振り込まれていなくても、税務上はすでに発生した売上として扱われるため、日本国内での納税義務は消えない。手元にお金が入らないまま、税負担だけが生じかねない状況に置かれることになる。
対象作品の名前は明かされず
ぬぷ竜氏は、DLsite歴代ランキングで首位を獲得し、Steam版が2025年7月時点で20万本超を販売したヒット作の開発者として知られる人物だ。Steam版は「にゅう工房」名義で配信され、パブリッシングは072 Projectが担う。今回の一件も高い注目を集めたが、受取を拒否された作品名そのものは投稿内で明かされておらず、対象タイトルの特定については確認が取れていない。
繰り返される事例、業界に残る懸念
金融機関が成人向けコンテンツ関連の海外送金を拒否する事例は、今回が初めてではない。2026年4月にも、別の成人向けゲーム『シュブニグラスの夜』の開発者がりそな銀行から入金を拒否されたことが報告されている。今回の一件は、こうした「デバンキング」問題が個別のトラブルにとどまらず、業界に残る構造的な課題であることを改めて示した形だ。




