秋葉原の“聖地”で発表された、NVIDIAとセガの30年越しの再会

NVIDIAとセガは2026年7月15日、東京・秋葉原にあった元セガ秋葉原アーケード(現GiGO秋葉原3)で、両社の協業30周年を記念する発表を行った。会場にはNVIDIA創業者兼CEOのジェンスン・フアン氏、セガCEOの里見治紀氏、セガ最高執行責任者の内海州史氏、『バーチャファイター』の生みの親である鈴木裕氏、元セガ会長の入交昭一郎氏が集結。かつてアーケードゲームの記憶が積み重なった場所で、新たな協業がお披露目された。

発表の柱は、NVIDIAが手がける新型SoC「RTX Spark」に、セガの今後のタイトルが対応していくというもの。第1弾として名前が挙がったのが、2027年発売予定の『VIRTUA FIGHTER CROSSROADS(バーチャファイター クロスロード)』だ。

Surface Laptop Ultra上で動いた、開発中の『バーチャファイター クロスロード』

会場では、開発中の『バーチャファイター クロスロード』がSurface Laptop Ultra上で稼働するデモが披露された。ノートPCの上で最新のセガタイトルが動く様子は、RTX Sparkが目指す立ち位置――薄型のWindowsノートやコンパクトなデスクトップでも高い描画性能を実現するというコンセプト――を体感させるものとなった。

RTX Spark対応タイトルでは、レイトレーシングやアップスケーリング技術「DLSS」、各種AI技術の活用が見込まれている。NVIDIA副社長は発表の中で「セガの全タイトルがRTX Sparkに登場する」と述べており、『バーチャファイター クロスロード』はその第一歩という位置づけになる。

始まりは1995年、NVIDIA初のチップにセガが賭けた縁

今回の発表の背景にあるのは、両社の30年にわたる関係だ。NVIDIA初のグラフィックスチップ「NV1」(1995年投入)向けに、セガが『バーチャファイターRemix』などを移植したことが、両社の関係の始まりとされている。さらに過去には、セガが資金面でNVIDIAを支えた経緯もあったという。アーケードや家庭用ゲーム機の黎明期からグラフィック技術で歩みを共にしてきた両社が、AI時代の新しいチップで再びタッグを組む形だ。

RTX Sparkとは何か

RTX Sparkは、薄型のWindowsノートPCやコンパクトなデスクトップPC向けに設計された、NVIDIAの新しいAI対応SoC。Blackwell世代のGPUとGrace CPUを統合しているのが特徴で、ゲームだけでなくAI活用を含めた幅広い用途を想定した製品となっている。今回のセガとの協業は、このRTX Sparkが実際のゲームタイトルでどう活きるかを示す事例のひとつといえる。

発表の様子はセガ公式Xでも確認できる。『バーチャファイター クロスロード』の発売時期は2027年とされているが、RTX Spark対応の詳細や他タイトルの展開については続報を待ちたい。