ブラウザ版が50万PV突破、話題のテキストADVがSteamへ

個人サークル「夜路地」は、テキストアドベンチャー『MARY - メアリ姫の奪還』の完全版をSteam向けに制作すると発表し、Steamストアページを公開した。配信予定は2027年。

原作となるブラウザ版は2025年12月28日、投稿サイトunityroomにて開発期間1週間のゲームジャム「unity1week」の作品として無料公開されたもの。以来SNSで話題を呼び、公開から500,000PVを突破するヒット作となっていた。開発者の最新情報は公式Xでも発信されている。

「切る」が「キレる」に。選択肢を書き換える一文字の遊び

本作最大の特徴は、行動を決める選択肢のボタンに、プレイヤーが好きな1文字を書き足せるという仕組みだ。例えば魔王を前にした場面で「切る」という選択肢に1文字を加えると「キレる」に変化し、主人公が斬りかかるはずが感情を爆発させて食ってかかる――というように、たった1文字で物語の筋そのものが脱線していく。

原作のunityroom版だけでも分岐は166通り、エンディングは4種類。その後さらに拡張され、現在は400通り以上の分岐が存在するという。行動の結果を狙って的中させることも、あえて突飛な方向へ突き進むことも、遊び方はプレイヤーの一文字次第だ。

ダンジョンから旅の道具屋まで、舞台は多彩

ダンジョンで空き箱を開ける場面や、旅する道具屋との遭遇イベントなど、物語の舞台は一つに留まらない。

魔導書や医療セットを買うかどうかを選ぶ道具屋のシーンでは、伝説の剣やコミュニケーションスキルといった、それまでの選択の積み重ねが所持品として表示される。1文字の選び方一つで手にする力も変わってくるようだ。

Steam完全版は5倍以上のボリュームに拡張

Steam版はunityroom版の5倍以上のギミック・ストーリーを収録する完全版として制作される。公開されたスクリーンショットには、フロアごとに宝箱や食料、敵の配置が確認できるマップ画面もあり、原作のテキストアドベンチャーから探索の要素がより深く掘り下げられている様子がうかがえる。

タイトル画面やログ・設定といったメニューも新たに整備され、腰を据えて周回を重ねられる作りになりそうだ。なお本作は選択肢の日本語の言葉遊びが核となる仕組みのため、ローカライズは行わない方針という。コミュニティは公式Discordでも交流できる。

気になる冒険者は公式サイトをチェック

原作ブラウザ版は現在もunityroomで無料公開中で、数分あれば1周を楽しめる手軽さが人気の理由の一つだった。Steam版完全版の詳細や続報は、夜路地の公式サイトや公式X・Discordで随時案内される見込みだ。配信は2027年予定とまだ先だが、1文字でここまで物語が化けるゲームが、5倍のボリュームでどう化けるのか、今から楽しみにしておきたい。