『ダレカレ』が日本インディー史上初の栄誉 社会派ゲームの祭典「Best in Impact」を受賞

講談社は、TearyHand Studioが開発し自社(講談社ゲームラボ)がパブリッシングを手がけるインタラクティブノベル『ダレカレ』(英題:and Roger)が、社会的インパクトを称えるゲームアワード「Games for Change Awards 2026」の「Best in Impact(最優秀インパクト賞)」を受賞したと発表した。同部門での日本作品の受賞は今回が初めてで、日本のインディーゲームとしても史上初の快挙となる。
授賞式は現地時間2026年7月21日、アメリカ・ニューヨークで開催された。主催の「Games for Change」は2004年設立の非営利団体で、社会課題への意識を高めるゲームやXR作品を毎年表彰している。今回は42の国と地域から集まった作品の中から選考が行われ、『ダレカレ』は「Best in Impact」に加えて「Best Gameplay」「Best Narrative」の2部門にもノミネートされていた。
父の消えた朝、目の前にいる「知らない男」

『ダレカレ』は、講談社ゲームクリエイターズラボ2期生のクリエイター・yona氏が率いるTearyHand Studioが手がけたインタラクティブノベル。ある朝、父親の姿が消え、代わりに見知らぬ男が家にいる――という不穏な導入から物語が始まる。「ここわたしの家でしょ……おじさんは誰?」という主人公の戸惑いそのものが、本作が描こうとする“人の認識のゆがみ”の核心だ。
選択と認識のずれを、プレイヤー自身の手で確かめる

本作はプレイヤーがボタン操作を通じて登場人物の視点に入り込み、目の前の光景が本当に正しく見えているのかを見極めていくインタラクティブノベルだ。「なにをするんだっけ……」と迷う場面のように、記憶や認識が揺らいでいく過程そのものがゲームプレイになっている。全3章構成で、プレイ時間は約1時間、価格は600円という手に取りやすいボリュームも特徴だ。

会話の途中で声がゆがんで届く演出など、日常のワンシーンがふとした瞬間に“何かおかしい”手触りへと変わっていく。スープを煮込む何気ない台所の場面や、街を歩く場面にもゲージのような表示が重なり、プレイヤー自身が違和感の正体を探っていく構成になっている。
紹介動画
受賞を記念したアコレードトレーラーのほか、本作の雰囲気を伝えるPVも公式YouTubeで公開されている。
重ねてきた受賞歴、そして各プラットフォームへ

『ダレカレ』は2025年7月の発売以来、数々の評価を積み重ねてきた。Game Developers Choice Awardsでは開発者・ファンの支持で選ばれる「Audience Award」を受賞したほか、東京ゲームショウの「センス・オブ・ワンダー ナイト」でグランプリ、台北ゲームショウのIndie Game Award 2026でも総合グランプリを獲得。英国の「BAFTA Games Awards」にもノミネートされるなど、国内外で評価を広げてきた作品だ。Steamのユーザーレビューは「圧倒的に好評」を獲得している。

配信プラットフォームはSteamのほか、Nintendo Switch、Nintendo Switch 2、iOS(App Store)、Android(Google Play)と幅広い。なお本作は小説版(執筆:篠原美季氏)も好評発売中で、講談社としては初のゲームタイトル小説化となった。
今回の受賞や作品の最新情報は、講談社ゲームラボ公式サイトのほか、公式X(@kodanshaGCL)、クリエイター・yona氏のX(@yona_unltb)、講談社公式サイトで随時発信される見込みだ。人の認識に潜む小さなゆがみを見つめ直す物語に、まだ触れていない人はこの機会にチェックしてみてほしい。




