2004年9月14日、『コール オブ デューティ:ユナイテッド オフェンシブ』がWindows向けに発売された。これは単体の新作ではなく、前年の『コール オブ デューティ』に追加する拡張パックである。 開発はGray Matter Studios、Pi Studiosが協力し、販売はActivision。Mac OS X版は同年11月22日に出ている。

一兵卒として戦場を歩く、第二次大戦のFPS
本編の『コール オブ デューティ』は2003年に発売された、第二次世界大戦のヨーロッパ戦線を舞台にしたミリタリー・ファーストパーソン・シューティング。開発はInfinity Ward。アメリカ編・イギリス編・ソビエト編の3キャンペーン計26ミッションで構成され、連合各国の一兵卒として仲間たちと戦場を渡り歩くのが最大の特徴だった。
特に評価されたのがノルマンディー上陸作戦やスターリングラード攻防戦の描写で、大人数での死闘の迫力と臨場感——「見える弾幕」と効果的なサウンドエフェクト——が、当時の他のFPSとは一線を画していた。 技術面では、ある地点まで移動すると敵が現れるといったスクリプトを多用した映画的演出、洗練されたモーションアルゴリズムとAIによる兵士の自然な動きが高く評価された。脚本はマイケル・シファー。仲間のNPCも個性豊かに描かれ、イギリス軍のプライス大尉は後の作品にも登場する名物キャラクターになった。 本編はInteractive Achievement Awardsの2004年度「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」をはじめ数々の賞を受賞している。

自由度を捨てて、演出を取った
演出を重視した結果、ゲームは決められた展開で進行する。行動の自由度は低く、そのぶん緻密な難易度設定がなされている、という割り切った設計だった。 賛否は分かれたが、このゲームデザインはその後もシリーズに一貫している。
もうひとつの特徴が「MODフレンドリー」という姿勢で、PC版はシリーズを通してMOD開発が比較的容易であることを標榜していた。単純なデータ差し替えから、開発元が提供するツールを使った本格的な開発まで、幅広く行われた。
「ひとつだけ手本を選ぶなら、これだ」
拡張パックである本作の評価は高かった。Computer Games Magazineは2004年の「Expansion of the Year(年間ベスト拡張パック)」を本作に贈り、編集部はこう書いている。「オリジナルの『コール オブ デューティ』を楽しんだ人なら、これに文句をつけるのは難しいだろう。すべての拡張パックの手本となる一本を挙げるなら、これだ」
GameSpotの2004年「Best Expansion Pack」にもノミネートされたが、受賞は『Rise of Nations: Thrones and Patriots』に譲っている。
いま遊べるのか
当時の対応機種はWindows(2004年9月14日)と、遅れてMac OS X(同年11月22日)。現在はSteamでWindows版が販売中で、レビュー2,431件のうち87%が好評という評価を保っている。
なお、本編『コール オブ デューティ』の日本語版はすでに販売終了している。北米や欧州ではXbox 360やPS3向けに『Call of Duty: Classic』としてダウンロード販売されたが、日本からは体験版のみプレイ可能で、PS4/Xbox One以降の世代への移植は行われる気配がない。
当時の評価・開発の経緯は、Wikipedia(日本語版・英語版/CC BY-SA)を参照した。画面写真はSteamストアの公開素材。










