宇宙を舞台にしたMMOと、ビットコインが交わる新提携

株式会社ANAPホールディングスは、Exordium Limitedとの間で、SF宇宙MMO『Infinite Fleet』のモバイル版を世界市場へ展開する戦略的投資パートナーシップ構築の検討を開始する意向表明書(LOI)を、2026年6月25日付で締結したと発表した。両社は今後、共同でのパブリッシング事業機会の調査と、ビットコインまたは現金による16億円相当額の事業資金投資の検討を進めていく。なお現時点ではLOIに基づく検討段階であり、最終的な契約締結・払込を確約するものではないとしている。
プレイヤーが銀河の覇権を争う、『Infinite Fleet』の世界

『Infinite Fleet』は、Pixelmaticが開発を手がけるSF世界観のMMOだ。プレイヤーは広大な宇宙空間で艦隊を指揮し、探索・建設・同盟形成・戦闘を通じて銀河の覇権を争う。プレイヤー主導の経済・外交・軍事が絡み合う設計が特徴で、その雰囲気は公式サイトや公式YouTubeチャンネルで確認できる。
ビットコイン業界の顔ぶれが支える、パブリッシャーExordium
提携の相手となるExordium Limitedは、グランドケイマンに本社を置くゲームパブリッシャーで、デジタルゲームの開発・パブリッシング・ライブ運営を手がける。Tether Limitedやビットコイン開発者のAdam Back氏、Fulgur Venturesなどから累計1,370万米ドルの資金調達を受けており、「世界的ビットコイナー達が出資するゲームパブリッシャー」と位置づけられている。詳細はExordium公式サイトで確認できる。
Exordium Limitedのディレクターを務めるSamson Mow氏はコメントで、「ANAPホールディングスとの戦略的パートナーシップを得たことで、Infinite Fleetをより多くのプレイヤーに届ける基盤がさらに強固になりました。私たちが目指すのは、宇宙という無限の舞台で、プレイヤー一人ひとりが本当の意味で世界に影響を与えられるMMOの実現です」と述べている。
市場規模と勝算、競合タイトルが示す手応え
発表では、市場の規模感を示すデータも紹介されている。Sensor Tower「State of Mobile 2025」によれば、2024年時点で世界の家庭用・モバイルゲームのIAP収益は約810億ドル。Business Research Insightsの調査では、ストラテジーゲーム市場は約180億ドル規模(2024年推計)で、2033年までに350億ドルへ拡大する見込みだという。競合となりうる宇宙艦隊ジャンルではStar Trek Fleet Commandがリリース8ヶ月で累計収益1億ドル超を達成した実績もあり、EVE OnlineのようなPC発の宇宙MMOが築いてきた土壌も追い風になりそうだ。
初のビットコイン事業に踏み出すANAPホールディングス
株式会社ANAPホールディングス
株式会社ANAPホールディングスは、東証スタンダードに上場する商業(卸売業・小売業)持株会社で、本社は東京都港区南青山。代表取締役社長は川合林太郎氏。今回のExordium社との提携検討は、同社にとって初のビットコイン関連事業となる。
ANAPホールディングス代表取締役社長の川合林太郎氏はコメントで、「本プロジェクトは、世界的に著名なビットコイン関連企業および有力ビットコイナーが出資者として参画している点に加え、ゲーム産業とビットコイン領域の双方に深い知見を有するSamson Mow氏が開発面をリードしていることを高く評価しております」とし、「ビットコインを活用した新たな経済圏・コミュニティ形成を通じて、ビットコインの普及および社会実装の加速に寄与する重要なプロジェクトであると考えております」と述べた。今回のLOI締結による連結業績への影響はなく、正式契約の締結に伴い業績への影響が見込まれる場合には速やかに開示するとしている。関連情報はこちらでも公開されている。
正式契約は、Exordiumの“宿題”次第
両社の基本合意はまだ検討段階であり、正式な共同事業契約の締結には、Exordiumが宇宙テーマモバイルゲームの調査・企画・事業計画の作成、コンテンツプロバイダーとの協議による開発・プロモーション計画の作成、IPライセンスの取得を履行することが条件となる。ビットコインとゲームという異色の組み合わせが、『Infinite Fleet』の世界展開にどう結実するのか、続報を待ちたい。




