無料のブラウザゲームが、死因特定ジャンルの火付け役に

『Type Help』は、William Rousが手がけるHTML5製のブラウザゲームだ。itch.ioの公式配信ページで無料公開されており、インストール不要で遊べる。

プレイヤーが調べるのは、謎めいた諜報員がかつて使っていた古いコンピューターの中のファイル。ギャリー邸で起きた、解決不能とされた事件の全貌と、その人物の死に至った経緯を、資料を読み解きながら突き止めていく推理ゲームだ。

『Return of the Obra Dinn』や『Her Story』などに触発された作品と紹介されており、AUTOMATONは2026年10月4日付の記事で、『Return of the Obra Dinn』を始祖とする「死因特定推理ゲーム」のブームの中で、『Type Help』が新しいテキスト入力フォーマットを確立したと伝えている。

日本語を含む8言語に対応、遊び応えは「数日級」

配信ページによると、対応言語は日本語、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、韓国語、アラビア語、ブラジルポルトガル語。キーボードとマウスで操作し、平均的なプレイ時間は「数日以上」とされている。itch.ioでは5点満点中4.9の評価が付いており、評価数は1,243件にのぼる。

詰まったときの助けとして、有志によるヒント集も公開されている。ネタバレを避けつつ手がかりを探せるので、行き詰まった人は覗いてみるといい。開発者の他の作品はWilliam Rousのitch.ioプロフィールから確認できる。

3Dで生まれ変わったリメイク『ギャリー邸事件』

本作にはリメイク版があり、『The Incident at Galley House(ギャリー邸事件)』としてSteamに登場している。ここからは、そのSteamストアページ掲載の画面を紹介する。

薄暗い部屋に置かれた機械装置は、画面左の端末、卓上のスイッチ盤などが並ぶ操作卓だ。レトロな機器が並ぶ雰囲気は、事件の記録を「機械越し」にのぞき込む感覚を強く印象づける。

雨の夜、洋館へ向かう道で車が立ち往生している場面。「人物-1」と表示された男性の台詞が字幕で入り、かたわらの女性とともに、屋敷を前にした一幕が描かれる。

こちらは台所の一場面。「人物-10」「人物-11」と番号が振られた2つの人影が重なり、会話の声に合わせて、誰が話しているのかを見分けていく作りがうかがえる。市松模様の床や銅製の調理器具など、時代を感じる細部も見どころだ。

人物と場所を突き合わせる、調査用の端末とスイッチ盤

調査画面では、時系列・人物・場所を切り替えながら情報を整理する。画面は「人物-11」の項目で、「ハリネズミ」という呼び名のもと、衣服に灰の痕跡があり、強い香水の香りがすること、指輪は未所持であることが記されている。人物欄は番号ごとに並び、発見済みの人物から顔が埋まっていく仕組みのようだ。

手元の装置では、番号付きの人物カードごとにつまみが並び、現在地の記録と合わせて組み合わせを選んでいく。画面下の表示に「02-クエ-5-7-8」とあるように、場面と人物の番号を指定して照合する形だ。目で見て、聞いて、突き合わせる。そんな推理の手触りが伝わってくる。

まずは無料の原作から

『Type Help』は、ブラウザさえあれば無料で遊べる。話題のジャンルに触れてみたい人は、まず原作で事件に挑み、気に入ったらSteamのリメイクで3Dの『ギャリー邸事件』を体験する、という順番が自然だろう。

なお、背景としてこのジャンルでは『デスゲームの報告書』が「Obra Dinn+Type Help風」と作者に説明されているとの情報もあるが、発表元の一次ソースでは確認できていない。