ゲーム売上54億円、そのうち新作は2%

KADOKAWAの2027年3月期第1四半期は、ゲームセグメントの売上高が54億1,800万円だった。前年同期の86億5,500万円からは減ったものの、『ELDEN RING』などのリピート販売は堅調に推移した。

ここで意外なのが、コンソール・PC向け新作の売上構成比だ。わずか2%にとどまった。

この四半期、KADOKAWAグループが自社販売する地域では新作4タイトルを発売している。それでも新作はゲーム売上のごく一部だった。販売本数の合計も、前年同期の181万本に対して109万本となっている。

前年同期には『ELDEN RING NIGHTREIGN』本編が大きく貢献していた。今期はそれに並ぶ大型新作がなく、会社によれば新作売上は前年から大幅に減少した。

KADOKAWA 2027年3月期 第1四半期 2ページ
P2この数字が載っているページ。KADOKAWAが公開した決算説明資料より。

新作以外で売上の98%

ゲーム売上の内訳は、新作2%、リピート20%、ロイヤリティ30%、その他48%。合計すると100%となる。なお、資料では「その他」に含まれる商品の詳細までは示されていない。

注目したいのは、リピートとロイヤリティだけでも、それぞれ新作を大きく上回っていることだ。『ELDEN RING』本編やダウンロードコンテンツ『SHADOW OF THE ERDTREE』、そして『ELDEN RING NIGHTREIGN』など、発売済みタイトルから生まれる売上が今期の土台になった。

通期では、ゲームセグメントの売上高を312億円と予想している。前期実績の297億8,100万円を上回る見通しだ。一方、新作の通期構成比は開示されていないため、第1四半期の2%が年間を通して続くとは限らない。今後は『ELDEN RING Tarnished Edition』や完全新作『The Duskbloods』の発売が予定されている。

『ELDEN RING』の画面

『ELDEN RING』の画面。画像はSteamストアの公開素材

編集部の見立て:発売後に稼ぐ力

ここからは編集部の見方だ。新作構成比2%は、単に新作が少なかったことだけを示す数字ではない。大型新作の反動が出た四半期でも、既存作の販売とロイヤリティが売上を支えたことを映している。

ゲームは発売初週だけで終わらない。追加コンテンツ、別エディション、継続販売、他社販売地域からのロイヤリティへと収益機会が広がる。KADOKAWAのゲーム事業は、新作を当てる力だけでなく、当てた作品を長く働かせる力を持っている。新作が2%だった四半期は、その地力が最も分かりやすく表れた期間だ。

『ELDEN RING NIGHTREIGN』の画面

『ELDEN RING NIGHTREIGN』の画面。画像はSteamストアの公開素材

『ELDEN RING Shadow of the Erdtree』の画面

『ELDEN RING Shadow of the Erdtree』の画面。画像はSteamストアの公開素材


出典: KADOKAWAが公開した決算説明資料(IRページ)。数値・スライド画像は同資料に基づく。

本記事はKADOKAWAが公開した決算説明資料を基に、公開情報を要約・整理したものです。特定の金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言ではありません。文責:山口修平(Quest Board編集責任者)。