名もなき浪人が歩む、もう一つの中世――『歴史の終わり』がPS5/Xbox Series X|Sに登場

インディーゲームレーベル「WorldMap」は、個人開発者・畳部屋氏が手がけるサンドボックス型ストラテジーRPG『歴史の終わり(The End of History)』について、PlayStation®5およびXbox Series X|S版の発売を決定したと発表した。両プラットフォーム版のリリースは2027年第1四半期を予定している。
舞台となるのは架空の中世封建世界。プレイヤーは名もなき浪人として旅立ち、独立して行動する多数のNPCが織りなす世界に身を投じる。国や人物同士の関係は「分断」と「憎悪」によって揺れ動き、それが積み重なると「世界崩壊度」が上昇していく――プレイヤーの選択ひとつひとつが、誰も予想できない歴史を生み出す仕組みだ。本作はすでにPC向けにSteamで早期アクセス配信中(2025年12月10日配信開始)で、今回の発表は家庭用ゲーム機への展開が新たに決まった形になる。
東京ゲームショウ2026で早期アクセス版を試遊展示

2026年9月17日から21日まで幕張メッセで開催される東京ゲームショウ2026では、インディーゲームコーナーのブース09-E74に本作が出展される。展示されるのはSteam早期アクセス版で、来場した冒険者は実際に手を動かして、この世界の手触りを確かめられる。ブースパネルにはジャンル「Simulation」、発売年「2027」の表記とともに、公式サイトへのQRコードも用意されているという。
人が生き、老い、死んでいく――積み重なる歴史の重み

ゲーム画面では、季節や年月が刻まれた暦のもと、複数のNPCが領地の攻防に関わる様子が確認できる。エレイーザ・ルシュやドミニク・グシトラムといった武将たちがそれぞれ兵を率い、同じ盤面の上で思惑をぶつけ合う。プレイヤーが直接手を出さない場所でも、世界は勝手に動き続けているのが本作の特徴だ。

人物同士のやり取りは、好意・嫌悪のパラメーターを伴う対話システムで描かれる。誰かについての話題に「肯定的に反応する」「否定的に反応する」「受け流す」のいずれかを選ぶと、その場にいる人物たちの感情が数値として揺れ動く。何気ない一言の積み重ねが、後の関係や派閥の行方を左右していく。

そうした人と人との関わりは、家系図として何世代にもわたって記録されていく。戦死や病死で世を去った人物には印が付き、その子や孫が新たに人間関係を築いていく様子が一望できる。プレイヤーが見届けるのは一度きりの事件ではなく、何十年もかけて積み重なる家々の歴史そのものだ。
分断が戦火となって燃え上がるとき

平時の駆け引きが決裂すれば、舞台は包囲戦へと移る。画面には両軍の総兵力や戦争疲弊度、参戦する武将ごとの兵数が表示され、援軍の到着といった戦況の変化がリアルタイムで伝えられる。積み重なった分断と憎悪が、こうした大規模な戦闘という形で世界に跳ね返ってくる仕組みだ。

銀髪に紫の瞳を持つ人物の一枚絵も公開されている。武将や貴族、旅人まで、この世界にはさまざまな出自と物語を背負った人物が生きており、そのうちの誰と関わり、誰の歴史に立ち会うかもプレイヤー次第だ。
紹介動画
開発者とパブリッシャー
本作を手がける畳部屋氏(榊原寛氏)は、ポーランドを拠点に活動する個人ゲーム開発者。西洋史の研究やタンザニアでの建築調査を経てゲーム制作に転向した経歴を持ち、『サイバーパンク2077』の環境アーティストとしても制作に参加した。過去作に『NOSTALGIC TRAIN』(2018年)、『FARAWAY TRAIN 最涯の列車』(2021年)があり、著書『背景アーティスト導きの書』やYouTube番組「ゲームさんぽ」を通じた技術発信でも知られる。開発者本人の発信はX(@TatamibeyaGames)で確認できる。
WorldMap株式会社
福井県鯖江市に拠点を置くインディーゲームパブリッシャー。2021年4月設立で、パブリッシング業務のほかIP展開、インディーゲーム展示イベント『DREAMSCAPE』の企画・運営も手がける。
パブリッシングはWorldMapとWhisperGamesが共同で担当する。
気になる冒険者は、まずSteam版で世界の空気に触れてみたい
『歴史の終わり』は現在、Steamで早期アクセス版が配信中のほか、公式サイトでも最新情報が発信されている。PS5・Xbox Series X|S版は2027年第1四半期のリリースを予定しており、東京ゲームショウ2026の会場でも実機に触れられる。名もなき浪人として踏み出した先に、どんな歴史の結末が待っているのか。続報を追いかけておきたい一本だ。









