Epic Games Launcherを全面再構築、プレビュー版を公開

Epic Gamesは2026年10月14日、全面的に作り直した「Epic Games Launcher」のプレビュー版を公開した。プレビュー公式サイトから、Windows、macOS、Linux向けのインストーラーを入手できる。Linuxへ公式に対応するのは今回が初めてだ。

Epicは公式発表で、開発手法を「vibe coded」と表現している。ただし、使用した技術や生成AIの関与範囲など、開発プロセスの詳細までは明らかにしていない。

公開されたのは完成版ではなく、利用者からの意見を受けながら更新していくプレビュー版だ。一部機能が未実装で、不具合が発生する可能性も案内されている。

起動5.47秒、ストア表示はSteamの3倍速いと公称

新ランチャーは、動作速度と操作時の待ち時間の短縮を大きな特徴としている。Epicが公開した計測結果では、コールドスタートの平均時間は新ランチャーが5.47秒、Steamが10.07秒。起動完了までの時間で比べると約46%短く、Epicは「1.8倍高速」と説明している。

ストアを開く速度はSteamの3倍、バックグラウンドからライブラリへ移る時間は新ランチャーが0.36秒、Steamが0.42秒とされている。ライブラリの読み込みについても30倍高速とうたっているが、公式ページの見出しでは比較対象が明記されていないため、いずれもEpicが示した公称値として捉えたい。

ベンチマークは、Epicの依頼を受けた第三者企業Keywords Studiosが2026年10月に実施した。13台のマシンでそれぞれ5回計測した平均値を使用し、テストしたうち最低スペックの3台は集計から除外されている。利用環境によって結果が異なる点にも注意が必要だ。

ゲーム情報とダウンロード状況を一画面に集約

インターフェースも再設計され、ストア、ライブラリ、開発機能を共通の画面構成から利用できるようになった。最近遊んだゲームへ素早く移動できるほか、他のPCライブラリを連携し、所有するタイトルをまとめて確認できる。

ゲームごとの専用ページでは、起動操作、追加コンテンツ、更新状況、プレイ時間などを一画面に集約。ライブラリはグリッド表示と詳細表示を切り替えられ、コレクション作成、非表示設定、プラットフォームやジャンルによる絞り込みにも対応する。

ダウンロード画面では、進行中、待機中、予約済み、失敗した項目をまとめて管理できる。ダウンロード速度だけでなく、読み込み速度と書き込み速度もリアルタイムで表示される。

さらに、ゲームやアプリを上部バーへ登録するカスタマイズ機能や高速検索を搭載。Fortnite、Epic Games Store、Epic Gamesアプリをまたいでパーティーを組み、ボイスチャットを利用できるEpic Partiesとの連携も盛り込まれている。

macOSはApple Silicon限定、Linuxは3系統を公式サポート

対応環境はWindows 10/11の64ビット版、macOS 12 Monterey以降、Linux。macOS版はApple Silicon搭載機のみを対象としており、Intel搭載Macには対応していない。

Linuxで公式サポートされるのは、Ubuntu 22.04 LTS以降、Fedora 43以降、Debian 12以降。ほかのディストリビューションでも動作する可能性はあるものの、Epicによるテストや正式なサポートの対象外となる。LinuxではWindows専用ゲームの実行に互換レイヤーが必要になる場合もあるため、タイトルごとの対応状況を確認しておきたい。

『Fortnite』のLinux対応も予定されている。EpicはEasy Anti-Cheatを再構築し、各ディストリビューションの管理者とセキュリティ要件を調整中だ。対応環境が十分に整った段階で、Epic Games Launcherを通じてLinux版を提供する方針。技術面の詳細は、Epic Online ServicesのLinux向けEAC技術ブログで公開されている。

導入すると従来版は自動削除、プレビュー版の制限も確認を

新ランチャーをインストールすると、同じ端末にある従来版のEpic Games Launcherは自動的にアンインストールされる。ただし、購入済みゲーム、インストール済みゲーム、クラウドセーブ、進行状況はEpic Gamesアカウントに紐づいており、プレビュー版へ引き継がれる。ゲームを改めてすべてダウンロードする必要はない。

従来版へ戻す場合は、プレビュー版をアンインストールしたうえで、従来版を再インストールする必要がある。また、現在は一部のソーシャル機能とアカウント管理機能が未実装となっている。

公式発表には更新注記が追加されており、ゲームや開発ツールを起動した後の開発作業、カジュアルプレイ、対戦プレイを妨げる問題はないと説明されている。ただしプレビュー段階であることに変わりはないため、安定性を優先する場合は今後の更新を待つ選択肢もある。

不具合や要望はランチャー内のフィードバック機能に加え、Epic Games Store公式DiscordやEpic Developer Communityフォーラムからも送信できる。試す場合は、公式サイトで対応環境と既知の制限を確認してから導入したい。