デモ利用者が1カ月で20倍超、AI費用は1日1000ドルを突破

Easy Foxは、PC向け運転教習シミュレーションゲーム『妹に運転を教える』について、v1.2.9アップデートと現在の開発状況をSteamで発表した。
無料デモ版のプレイヤー数は、直近1カ月で20倍を超える規模まで増加。会話を動かすAIサービスの費用も膨らみ、現在は1日1000米ドルを超えているという。
開発元はデモ版の運営を支えるため、銀行融資を受けたことも明らかにした。チームは4人という小規模な体制で、資金面の負担から正式発売前にデモ版を予定より早く終了する可能性がある。ただし、発表時点で早期終了は決定していない。
妹の表情と髪型を追加、会話の不自然さも改善へ

v1.2.9では、妹が会話中の感情を顔に出す表情機能と、新たな髪型のカスタマイズ項目が追加された。今後は表情の種類をさらに増やす予定だ。
一方、急激な利用増加に伴い、AIのエラーや応答の遅延も発生している。プレイヤーからは、返答が長すぎる、話し方が不自然に感じられる、左折を頼んだのに右折するなど、指示と異なる動作をするといった報告も寄せられている。
妹が運転を学ぶ途中で失敗すること自体は、本作のゲーム性に含まれる。そのうえでEasy Foxは、過度に同じ失敗を繰り返す状況や、プレイヤーのストレスにつながる挙動を減らしていくとしている。

公開されているゲーム画面では、助手席から見える大爆発に妹が驚く場面も確認できる。音声による指示がどこまで間に合うのかという緊張感と、予想外の出来事が連続するコメディ色の強さが伝わる一枚だ。
Geminiの利用上限が壁に。ローカルAIも検討
Easy Foxによると、本来の主要モデルだったGeminiでは、プレイヤー急増後に利用上限によるエラーが頻発している。Google Cloudへ利用枠の引き上げを問い合わせたものの、手動での増枠はできないとの回答を受けたという。
そのため現在は、もともと予備として用意していたOpenAIのモデルを使う場面が増えている。開発元はGeminiを安定して利用できる状態へ戻すことを最優先としつつ、現在使用しているOpenAIモデルの会話品質も改善している。
本作における通常時のモデル構成や、音声データの扱いについては公式のAI情報ページで確認できる。
さらに、十分な性能を持つGPU向けの補助的なローカルAIモデルや、ロシアで安定して利用できる代替モデルの導入もテスト中だ。
助手席から声だけで妹を導く運転教習シム

『妹に運転を教える』は、ハンドルを握る妹へ助手席から音声で指示を出すシミュレーションゲーム。プレイヤー自身は車を操作できず、曲がる方向や速度、ブレーキのタイミングなどを言葉で伝えなければならない。
ゲームはカラーコーンが並ぶ教習コースから始まり、実際の道路を思わせる場面へと進んでいく。妹との会話もリアルタイムで生成されるため、決められた選択肢を選ぶタイプとは異なるやり取りが特徴となる。
紹介動画

コースの中には、赤い障害物が大量に配置された危険な区間も登場する。運転技術だけでなく、目の前の状況を素早く言葉にして伝える判断力も問われそうだ。

市街地では周囲の車両を避けながら進むほか、画面左上に駐車位置を示す見下ろし図が表示される場面もある。教習所内の基礎練習だけにとどまらず、混雑した道路や駐車など複数の運転課題が用意されていることが分かる。
製品版はAI利用費をゲーム価格に含める方針
『妹に運転を教える』は、Easy Foxが開発・販売を手がけ、PC向けに2027年1月の発売を予定している。日本語、英語、韓国語、中国語など、計12言語のインターフェース・音声・字幕に対応予定だ。
製品版では、想定されるAI利用費をゲーム本体の価格に含め、購入後にプレイヤー個人のAIトークン利用料を別途請求しない方針が示されている。ゲーム本体の価格は、現時点では発表されていない。
現在はSteamで無料デモ版のダウンロードとウィッシュリスト登録を受け付けている。会話や話し方に関する意見は、公式Discordのフィードバックチャンネルで募集している。









