『天地創造』復活の話題に寄せられた、もう一つの願い

Clear River GamesとSquare Enixの協力によるアクションRPG『天地創造』の復活が発表されたことを受け、キャラクターデザインを手掛けた漫画家・藤原カムイ氏のもとには、SNS上で数々の反応が寄せられていた。中でも目立ったのが、藤原氏が同じく携わった別の名作、『46億年物語』シリーズの復刻を望む声だった。

藤原氏は2026年8月30日、自身のX(旧Twitter)で、こうした声に対して率直な現状を明かしている。

「制作会社がなくなっているので許可申請が出来ない状態」

藤原氏は投稿で「こちらも制作会社がなくなっているので許可申請が出来ない状態です」と説明した。『46億年物語』シリーズの復刻や移植を進めようにも、そもそも権利者に許可を求める相手そのものが存在しないという、ゲーム保存における根深い問題を明らかにした形だ。

ゲームの権利は開発元・発売元・原作者など複数の主体にまたがることが多く、開発を担った企業が解散・消滅してしまうと、権利関係の整理自体が困難になるケースは少なくない。今回の藤原氏の発言は、その典型的な事例として受け止められている。

「奇跡」だった『天地創造』、対照的な『46億年物語』の現状

一方の『天地創造』は、原作でキャラクターデザインを担当した藤原氏自身が新規キービジュアルの制作などで協力し、2027年の発売に向けて動き出している。同じように思い入れの深い作品でありながら、片方は復活への道が開け、もう片方は許可を求める相手すら残っていない——藤原氏の投稿は、その対照的な状況を静かに浮かび上がらせた。

『46億年物語』は、生物の進化をテーマにしたシミュレーションRPGとして知られ、旧エニックス(現スクウェア・エニックス)から発売されたシリーズだ。藤原氏がキャラクターデザインを手掛けた作品として、今なお根強いファンを持つ。

好きな作品の行方を、ファンとして見届ける

今回の藤原氏の発言は、権利者の意向とは無関係に「作品が復刻できない」という、ゲーム保存が抱える構造的な課題を改めて浮き彫りにした。『天地創造』の復活が実現した経緯を踏まえると、『46億年物語』についても状況が動く可能性が全くないとは言い切れない。ファンとしてできることは、藤原氏の発信を引き続き見守ることだろう。