TITLE: 25年前の今日は、ゴジラのゲームとして作り始められた『グランド・セフト・オートIII』の発売日 TEASE: ゴジラのゲームとして作り始められ、Xbox独占を断られた作品がMetacritic97点に。25年前の今日発売

ニューヨークを下敷きにした架空の都市リバティーシティ。恋人に裏切られた無名のギャング、クロードが裏社会で成り上がり、復讐を果たす——『グランド・セフト・オートIII』は、その街を三人称視点で歩き、あるいは車を奪って走り回るクライムアクションだ。三つの島からなる街を、プレイヤーは好きなように自由に動き回れる。ミッションを受けてもいいし、ただ街をうろついていてもいい。クロードは一言も喋らない主人公で、物語は彼を取り巻く犯罪とドラッグ、抗争、腐敗のほうが語っていく。

『グランド・セフト・オートIII』の画面

ゴジラのゲームから始まった

シリーズ3作目にあたる本作は、前2作とストーリー上のつながりを持たない。そしてシリーズで初めて、世界をまるごと3Dにした作品だった。開発はエディンバラのDMAデザイン(のちのロックスター・ノース)。中心となったチームはおよそ23人で、ニューヨークのロックスター・ゲームスと密に組んで作られた。

最初の技術デモが作られたのは1999年、『グランド・セフト・オート2』の開発が終わりに近づいた頃で、しかも動いていたハードはセガのドリームキャストだった。『Space Station Silicon Valley』を手がけた面々が、GTA2のチームとは別に動き出したもので、当時のチームはGTA2班との衝突を避けるため、これを「ゴジラの企画」として進めていた。サポートエンジニアのアラン・ジャックは、『Body Harvest』の探索性と『Space Station Silicon Valley』の都市ステージを組み合わせたものだと表現している。

1999年9月にテイクツー・インタラクティブがDMAを買収すると両チームは統合され、4か月後に開発機はドリームキャストからPlayStation 2へ移る。テクニカルディレクターのオビー・フェルメイは、**移行の理由は性能ではなく「ドリームキャストが商業的に成り立たないと明らかになったから」**だと語り、残念な決定だったと振り返っている(DMAの面々は『ファンタシースターオンライン』の大ファンだった)。プロデューサーのレスリー・ベンジーズは本作を「犯罪シミュレーションゲーム」と呼んだ。ロックスターはXbox独占としてマイクロソフト・ゲームスタジオに持ちかけたが、成人向けの内容を理由に断られている。発売は9月11日の同時多発テロを受けて延期され、不適切と判断された表現やゲームプレイの変更にあてられた。

『グランド・セフト・オートIII』の画面

97点、そして「GTAクローン」という言葉

批評家の反応は圧倒的だった。Metacriticは56件のレビューから平均97点をつけ、PS2のゲームとしては『Tony Hawk’s Pro Skater 3』と並ぶ最高評価となった(全ゲーム中でも6位タイ)。GameSpotのジェフ・ガースマンは「誰も見逃すべきでない、とんでもない体験」と書き、IGNのダグ・ペリーは「今年の、PS2の、いやどのハードを見ても最良のタイトルのひとつ」と評した。Eurogamerのトム・ブラムウェルは「豊潤で、広大な叙事詩」。一方で操作系には批判も出ている。

評価は時間が経つほど上がった。2007年にGameProは本作を「史上もっとも重要なゲーム」と呼び、**「オープンエンドなゲームプレイが、すべてのゲームの作り方を変えた」**と説明している。2016年にはGamesRadar+が2000年代の「最重要作」に挙げ、同年、ストロング国立遊戯博物館のワールド・ビデオゲーム殿堂入りを果たした。Crackdown、Mafia、Saints Row、True Crime、Watch Dogs——後続作を指して「GTAクローン」という言い方が定着したこと自体が、影響の大きさを示している。ブラムウェルは、本作は多くの要素を発明したわけではなく「それらを全部ひとつにまとめ上げた」のだと見ている。商業的にも大成功し、以後『IV』が出る2008年まで、『バイスシティ』『サンアンドレアス』をはじめ4本の関連作がこの作品の延長線上で作られた。

いま遊べるのか

当時の対応機種はPlayStation 2。北米版が2001年10月に出て、Windows版は2002年5月、Xbox版は2003年11月に続いた(日本語版はPS2・PC同時の2003年9月25日)。その後もiOS/Android版(2011年)、PS3版(2012年・日本未発売)と移植が重ねられ、2021年11月11日にはグラフィックとシステムを大幅に改善したリマスター『グランド・セフト・オート:トリロジー:決定版』が出ている。

現在はSteamでWindows版が販売中。ストアページのユーザーレビューは14,934件で、86%が好評となっている。


当時の評価・開発の経緯は、Wikipedia(日本語版・英語版/CC BY-SA)を参照した。画面写真はSteamストアの公開素材。