『Borderlands』は、Gearbox Softwareが開発し2K Gamesとテイクツー・インタラクティブが発売した、一人称視点のアクションRPGだ。舞台は辺境の惑星パンドラ。プレイヤーは「ヴォールトハンター」と呼ばれる4人のうち1人になり、進んだ異星文明の技術と莫大な財宝が眠ると噂される「ヴォールト」を探して旅をする。手がかりを集めながら、凶暴な野生生物と惑星中にはびこる盗賊と戦い、最後はヴォールトを先に手に入れようとするアトラス社とその企業軍を止めるために4人が手を組む。

ゲームの中身は、メインの任務とサイドクエストをこなしながら広い世界を歩き回るというもので、ひとりでも、オンラインの協力プレイでも遊べる。協力プレイでは決められた区域でのデュエルや対戦も用意されていた。そして本作の核にあるのが、種類も性能もばらばらな大量の銃とシールドを敵から拾い集めていく部分だ。

『Borderlands』の画面

撃つ快感と育てる快感を、同じ画面に乗せた

この構造は、Gearboxのランディ・ピッチフォードが抱えていた二つの好みから生まれている。彼はNetHackのようなローグライク、UltimaやDiabloといったアクションRPGの愛好家であり、同時にキャリア初期に『Duke Nukem 3D』などのFPSを手がけてきた人物でもあった。ピッチフォードが着目したのは、二つのジャンルの「気持ちよさの周期」が、まったく違う長さを持っているという点だった。RPGはキャラクターを育てる長い周期で回り、シューターは移動して撃ち、一区画を片付ける短い周期で回る。長さが違うなら両立するはずだ――その読みが本作の出発点になった。

タイトルの「Borderlands」も、そこから来ている。ピッチフォードはこの言葉を「二つの場所のあいだにある、奇妙で雑然としていながら、実のところ最高にかっこいい、落ち着かない場所」と定義した。シューターとRPGの混成であり、同時にSFと西部劇の奇妙な混合でもある作品に、そのまま当てはまる名前だった。

**彼自身、これが賭けだと分かっていた。**業界アナリストのマイケル・パクターは、本作は失敗すると見ていた。RPGを遊びたい人もシューターを遊びたい人も、混ぜ物より専門の作品を選ぶだろうという理屈だ。それでもGearboxは押し通した。シリーズが累計3000万本を超えて売れたあと、パクターはピッチフォード本人に「自分が間違っていた」と認めている。

『Borderlands』の画面

評価は「ひとりで良作、誰かと遊べば傑作」

批評の受け止めも良好だった。Metacriticのスコアは Xbox 360版が84点、PlayStation 3版が83点、PC版が81点。Giant Bombのジェフ・ガーストマンは5点満点の4点を付け、「Diabloに影響を受けた他の多くの作品が惨めに失敗してきたところで」成功したルート主体のFPSだと評価したうえで、「紙のように薄い物語」と読めてしまう敵のAIを批判した。IGNのチャールズ・オニエットは8.8点とエディターズチョイスを与え、整理されたアイテム管理と宝探しはRPGファンに歓迎されるとしつつ、キャラクタースキルの少なさを指摘している。

1Up.comのティエリー・グエンの評はB+。「一人称のDiabloと呼んでもいい、Resistance 2の協力モードの進化形でも、西洋版モンスターハンターでも、FPS好きのためのパーティゲームでもいい」と並べたあと、**「どう名付けようと、本作はまともな一人用FPS/RPGであり、他人と遊んだ瞬間に偉大になる」と書いた。**RPGLandはXbox 360のゲーム・オブ・ザ・イヤーに本作を選び、総合では『Demon’s Souls』に次ぐ次点とした。第13回インタラクティブ・アチーブメント・アワードでは「RPG/MMOゲーム・オブ・ザ・イヤー」と「オンラインゲームプレイにおける顕著な功績」の2部門にノミネート。2011年末には、IGNの「現代のビデオゲーム100選」で35位に入っている。

**この大ヒットがシリーズを生んだ。**2012年9月18日には、ハンサム・ジャックとハイペリオン社に立ち向かう新たな4人を描く『Borderlands 2』が発売。2014年には1作目と2作目の空白期間を描く『Borderlands: The Pre-Sequel』と、Telltale Games開発の外伝『Tales from the Borderlands』、2019年には『Borderlands 3』が続いた。

いま遊べるのか

当時の対応機種は Microsoft Windows と PlayStation 3。Mac OS X版は2010年12月3日にフェラルインタラクティブから出ている。2019年4月3日には、ダウンロードコンテンツを収録した『ボーダーランズ ゲーム・オブ・ザ・イヤー エディション』(Borderlands GOTY Enhanced)がPC・Xbox One・PlayStation 4向けに登場した。

いまはSteamのWindows版が**¥3,780**。レビューは31,941件で、**好評90%**という評価が付いている。

ストア: https://store.steampowered.com/app/8980/

Borderlands Trailer

当時のトレーラーはSteamストアで視聴できる


当時の評価・開発の経緯は、Wikipedia(日本語版・英語版/CC BY-SA)を参照した。画面写真はSteamストアの公開素材。