TITLE: 17年前の今日は、「世界線」を国語辞典に載せた『STEINS;GATE』の発売日 TEASE: 国語辞典が「世界線」の語釈に「このゲームから広まった」と書いている。シリーズ累計400万本。17年前の今日発売

携帯メールを過去に送ってしまう話
2009年10月15日、Xbox 360で『STEINS;GATE』(シュタインズ・ゲート)が発売された。開発は5pb.とNitroplus。『Chaos;Head』に続く、いわゆるサイエンスアドベンチャーシリーズの第2作にあたる。
ジャンルはアドベンチャーゲーム、いわゆるビジュアルノベルだ。18歳の岡部倫太郎とその仲間たちが、偶然「過去にメールを送れる」形のタイムトラベルを発明してしまうというのが物語の軸で、プレイヤーの選択によってシナリオが分岐していく。開発チーム自身はこれを「想定科学ADV」と呼び、制作のコンセプトは**「99%の科学と1%のファンタジー」**だった。
企画を率いたのは5pb.の志倉千代丸。シナリオは同社の林直孝が、NitroplusのVio Shimokura(下倉バイオ)の協力を得て書いている。キャラクターデザインは「huke」こと布仚、ガジェット類のデザインはSh@rp、音楽は阿保剛と磯江俊道。タイトルの「Steins;Gate」そのものに特定の意味はなく、ドイツ語で石を意味する「Stein」と物理学者アインシュタインを掛けた造語だという。
本作を特徴づける「電話トリガーシステム」を考えたのはプロデューサーの松原達也で、当初はプレイヤー自身の携帯電話を仕組みに組み込みたいと考えていた。だが日本のプライバシー関連法に触れる懸念から、その案は見送られている。書く側には相当な負担だったようで、林は続編でこのシステムが使われないことを願うと述べ、メール本文を書きながら**「このシステムを考えたのは誰だ!」と口にしていた**と振り返っている。

クロスレビューに載らないまま、読者投票で1位になった
当時の扱いは、派手なものではなかった。ファミ通アワード2009の優秀賞受賞作のうち、本作だけが『ファミ通』のクロスレビューで評価されていない。一方『ファミ通Xbox360』では松井ムネタツ、石井ぜんじ、戸塚伎一が10点満点中9点、ローリング内沢が7点と、高い評価がついた。
評価が広がったのは発売後だ。ストーリーが口コミで評価され、人気が後から膨らんでいったとされる。4Gamer.netの読者レビューでは、掲載期間である発売日から1年間、ユーザースコア100点満点中99点を記録して総合1位を維持し続けた。2011年5月時点で、これと同等のスコアを出したソフトは現れていない。『ファミ通』第1234号の記念企画「読者が選ぶオールジャンルゲームベスト」では、過去の全ゲームを対象とした投票のアドベンチャー編で、名だたる作品を抑えて1位を獲得している。
言葉のほうが残った
その後の展開は長い。テレビアニメは2011年4月から9月まで全24話が放送され、2013年には劇場版『負荷領域のデジャヴ』が公開。続編としてβ世界線を描く『STEINS;GATE 0』が2015年12月10日に発売され、こちらも2018年にアニメ化された。『比翼恋理のだーりん』『線形拘束のフェノグラム』などのスピンオフ、漫画、舞台、パチスロにも広がり、シリーズ売り上げは400万本を達成している。
受賞や記録よりも奇妙な形で残ったものもある。三省堂国語辞典の第八版は、SF用語「世界線」の説明に「コンピューターゲームの『シュタインズ・ゲート』から、2010年代に広まったことば」という補足を付けている。ゲーム発の語彙が国語辞典の語釈に出典として書き込まれた例だ。アニメ版は平成23年度・第15回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門の審査委員会推薦作品27本の一つにも選ばれている。
いま遊べるのか
原典はXbox 360だが、その後2010年8月にWindows、2011年6月にPSP、同年8月にiOS、2012年5月にPS3、2013年3月にPS Vita、同年6月にAndroidへと移植された。PS4を含め、遊べる機種が次々に増えていったタイプの作品だ。
現在はSteamのWindows版が入手しやすい。価格は¥2,980で、レビュー27,291件のうち97%が好評という評価になっている。
ストアページ: https://store.steampowered.com/app/412830/
当時のトレーラーはSteamストアで視聴できる
当時の評価・開発の経緯は、Wikipedia(日本語版・英語版/CC BY-SA)を参照した。画面写真はSteamストアの公開素材。











