2003年10月14日、フィンランドのレメディ・エンターテインメント開発、ロックスター・ゲームス販売の『Max Payne 2: The Fall of Max Payne』がWindows向けに発売された。2001年の『Max Payne』の続編で、シリーズの代名詞は「バレットタイム」——撃ち合いの最中に時間を遅くして、飛んでくる弾を見ながら狙いを付けられる能力だ。

悪夢に戻ってきた刑事と、女暗殺者
主人公は前作から2年後、ニューヨーク市警の刑事に復職したマックス・ペイン。過去の悪夢に悩まされながら、女暗殺者モナ・サックスとの不意の再会をきっかけに、再び死と裏切りに満ちた陰謀に巻き込まれる。最終的には警察を裏切ってモナと共に歩むかどうかの選択を迫られるという筋立てだ。
遊び方は三人称視点のシューティング。多彩な武器とバレットタイムで襲ってくる敵を倒していく。一部のステージではマックスに代わってモナを操作する場面が用意された。バレットタイムは前作から強化され、敵を多く倒すほど移動速度が上がり、リロードも瞬時に行えるようになっている。

物理エンジンと、コマ割りの物語
技術面の目玉は物理エンジン「Havok」の採用だった。開発者は「よりリアルに、よりドラマチックに、より映画のようなアクションで」戦闘を作るには専用の物理エンジンが不可欠だと気づいたと語っている。遮蔽物にしていた箱が敵弾で倒れ、プレイヤーは別の物陰へ動かざるを得なくなる——戦場そのものが撃ち合いで変形する作りだ。エンジンは前作と同じものの改良版で、DirectX 8.1のみの対応ながら反射や屈折、シェーダーを使い込んでDirectX 9に近い見栄えを狙った。前作ではマックスの表情は1つしかなかったが、本作ではニヤリと笑い、眉を動かすようになった。
物語の演出は、前作同様ボイスオーバー付きのコマ割りグラフィックノベル。フルアニメーションのムービーより効果的でコストも低く、解釈をプレイヤーに委ねられる——「そのニュアンスは読み手の頭の中にある」と脚本のサム・レイクは述べている。開発中にプロットが変わってもコマを組み替えやすい利点も実際にあった。前作が北欧神話とハードボイルド探偵小説を下敷きにしたのに対し、本作はフィルム・ノワール的な悲恋劇で、脚本は前作の3倍の長さになった。
絶賛、そして売れなかった
批評家の評価は高く、アクションとストーリーが称賛され、史上最高のテレビゲームの1作に挙げられた。トロント・サン紙は「素晴らしい仕事」と評し、手榴弾の爆発で敵がリアルに宙を舞う物理表現を特に褒めている。2004年のゴールデン・サテライト・アワードのアート・ディレクション部門、GamePro、IGN、GameSpyのエディターズ・チョイスなどを受賞した。一方で共通した批判はプレイ時間の短さで、GameSpotやIGNが苦言を呈した。全体がリニアな構成であること、ラスボスや「大げさな」セリフへの不満も出た。
それでも売上は悪く、ロックスターの親会社テイクツー・インタラクティブは、2004年の財務状況予測の修正を余儀なくされた原因として本作を挙げている。続編『Max Payne 3』が出るのは2012年5月。2022年にはリメイク版の開発が発表された。
いま遊べるのか
当時の対応機種はMicrosoft Windows(同年11月にXbox版、12月にPlayStation 2版)。現在はSteamのWindows版が**¥245で購入できる。レビューは14,875件で好評94%**。
ストア: https://store.steampowered.com/app/12150/
当時の評価・開発の経緯は、Wikipedia(日本語版・英語版/CC BY-SA)を参照した。画面写真はSteamストアの公開素材。










