2015年10月6日、刑務所建設・経営シミュレーション『Prison Architect』が正式発売された。プレイヤーが刑務所を建設し、その運営を担う作品だ。「刑務所そのものを設計し、経営する」という題材を正面から扱い、建設ゲームとしての奥深さが高く評価された。

『Prison Architect』の画面

有料アルファ版をプレイヤーと育てた3年間

本作を開発したのは、イギリスのスタジオIntroversion Software。2011年10月に発表され、2012年9月25日には有料アルファ版の予約販売が始まった。正式発売まで完成を伏せておくのではなく、開発途中のゲームを販売し、更新を重ねながら育てていく形を取った作品だった。

予約販売による独自のクラウドファンディングは、開始から2週間で約8000本、27万ドル以上を記録。2013年12月までに集まった金額は900万ドルを超え、アルファ版の予約売上は最終的に1070万ドル以上、販売本数は200万本以上に達した。正式発売前から大きな商業的成功を収めていたことが、本作の異例さを物語っている。

『Prison Architect』の画面

刑務所経営を、奥深い建設ゲームに

正式版はSteamの早期アクセスを経て、2015年10月6日に登場した。発売直前の同年9月26日時点で、売上は1900万ドル以上、販売本数は125万本以上。発売後もプレイヤーを増やし、2016年8月に最終版「2.0」が公開された時点では、個別プレイヤー数が200万人に達していた。

評価も好調で、Metacriticでは100点満点中83点。IGNは10点満点中8.3点を付け、導入の難しさを指摘しつつ、奥深く満足感のある建設ゲームとして評価した。2016年にはBAFTAゲーム賞のPersistent Game部門を受賞し、British Game部門にもノミネートされている。継続的な更新そのものが、作品の価値として認められた。

2019年にはParadox Interactiveが本作の権利を取得。同年6月までに、PC・家庭用ゲーム機・モバイルを合わせたダウンロード数は400万を超えた。続編『Prison Architect 2』も発表され、刑務所を3Dかつ複数階層で建設できる作品として開発が続いているが、発売は無期限延期となっている。

いま遊べるのか

当時の対応機種はPlayStation 4。現在はSteamでWindows・Mac・Linux版を997円で購入できる。Steamではレビュー77,061件のうち85%が好評。11年後も「好評」を維持している刑務所経営シミュレーションだ。

Prison Architect V1.0 trailer

当時のトレーラーはSteamストアで視聴できる


当時の評価・開発の経緯は、Wikipedia(日本語版・英語版/CC BY-SA)を参照した。画面写真はSteamストアの公開素材。