核戦争後の荒れ果てた世界を舞台に、プレイヤーはパーティを率いて廃墟を歩き回る。戦闘はターン制で、誰をどこに立たせ、どの武器を撃つかを一手ずつ決めていく。事件や会話のたびに選択を迫られ、その判断が物語の行き先を変える。『Wasteland 2』は、読ませて考えさせるタイプの本格RPGだ。
1作目の『Wasteland』が世に出たのは1988年。このゲームは、のちの『Fallout』シリーズを生み出した作品として知られている。続編が届くまでに、26年かかった。

権利を取り戻すところから始まった
1作目のプロデューサー兼共同デザイナーだったブライアン・ファーゴは、2003年、自身が設立したinXile Entertainmentで『Wasteland』の権利をエレクトロニック・アーツから取得した。EAは権利を失効させたまま放置しており、ファーゴとの話し合いを経て彼の手に渡ったという経緯だ。2007年6月、ファーゴは「『Fallout』シリーズを生んだゲームを復活させることを本当に検討している。続報を待ってほしい」と発言。同年11月にはファンサイトがinXileのサイトのヘッダー画像にコンセプトアートらしきものを見つけ、話題になった。

90万ドルを43時間で集めた
2012年2月16日、inXileは新作『Wasteland』をクラウドファンディングで作る計画を発表する。Double FineがKickstarterで資金を集めて成功した直後で、その流れに乗った企画のひとつだった。最低予算は100万ドル。目標額は90万ドルに設定され、これは当時のKickstarterプロジェクトとして史上最大の目標額だった。足りなければファーゴ自身が10万ドルまで補填すると約束していたが、その心配は不要だった。3月13日にページが公開されると、24時間で60万ドル近くが集まり、目標は43時間かからずに達成された。
ファーゴは1作目のチームを呼び戻した。アラン・パヴリッシュ、マイケル・A・スタックポール、ケン・セント・アンドレ、リズ・ダンフォース。さらに初期『Fallout』のデザイナーであるジェイソン・アンダーソンも加わった(アンダーソンは2010年12月に退社している)。音楽には**『Fallout』『Fallout 2』のサウンドトラックを手がけたマーク・モーガン**が起用された。
評価も売上も、期待に応えた
当初の予定だった2013年10月から延期され、発売は2014年9月19日。批評家の反応はおおむね好意的で、Metacriticでは54本のレビューをもとに81/100、GameRankingsでは32本で80.70%。IGNのLeif Johnsonは選択が物語を分岐させる書き方を、GameSpotのDaniel Starkeyは背景グラフィックと戦術的な戦闘を評価した。Game InformerのDaniel Tackは1作目の「堂々たる後継者」と呼び、EurogamerのRichard Cobbettは「原作に忠実でありながら、その後に出た作品からもしっかり学んでいる」と書いた。一方、JoystiqのEarnest Cavalliはバグの多さを批判している。PC Worldは本作を2014年のGame of the Yearに選んだ。
商業的にも成功した。発売から4日間で150万ドルの収益を上げ、2015年5月までに約35万本を売った。2016年9月、ファーゴはこのゲームの売上が累計1200万ドルに達したと述べている。2015年10月には強化版『Wasteland 2: Director’s Cut』が登場し、2020年8月28日には続編『Wasteland 3』が発売された。
いま遊べるのか
2014年の発売時の対応機種はMicrosoft Windows、Mac OS X、Linux。のちにDirector’s CutがPlayStation 4、Xbox One、Nintendo Switch向けにも展開された。
現在はSteamで販売中。価格は**¥618**で、Windows・Mac・Linuxに対応する。ユーザーレビューは8,107件、そのうち83%が好評。
ストアページ: https://store.steampowered.com/app/240760/
当時のトレーラーはSteamストアで視聴できる
当時の評価・開発の経緯は、Wikipedia(日本語版・英語版/CC BY-SA)を参照した。画面写真はSteamストアの公開素材。











